パリ政治学院春季講座 体験談4

体験談4 2011年度参加  経済学部4年 女子

“SciencesPo.での学生生活を通して、現地の日常を体験することができました。”

【一日の様子】
朝はルームメイトと共に登校。パリ市内は地下鉄が発達しているため、日常生活では主に地下鉄で移動しました。校舎に着くと、さっそく授業が始まります。授業は朝から夜までびっしり詰まっていて、全て英語で開講されます。1週目は共通クラスでEUの基礎知識を学びますが、その後は経済・外交・移民政策のうち2つのクラスを選びます。内容は高度でしたが、先生方は初歩から丁寧に教えてくださるので、とても分かりやすい授業でした。この他、レポート作成のためのチュートリアルが毎週設けられており、進行状況を報告してTA(Teaching Assistant)からアドバイスを貰いました。また、フランス語の授業はレベル別に分かれていました。私は初学者だったので、アルファベットや挨拶から習いました。発音が難しく大変だと感じたこともありましたが、最終週には道案内や簡単な会話が出来るようになりました。

午前の授業が終わると2時間の昼休みがあります。大学の近くには有名なカフェがあり、優雅にランチをすることもありました。美味しいパン屋もあるので、手短に済ませたいときはおすすめです。

その後、午後の授業を受け、日が沈んだ頃にようやく講義が終わります。放課後は美術館に足を延ばすなど、皆、思い思いに過ごしました。夜はTAが夕飯に誘ってくれたり、セーヌ川沿いを散歩したり、授業以外でもTAと接する機会が多くて楽しかったです。

プログラム中はDijonキャンパス見学と、ブリュッセルへの旅行もありました。ブリュッセルではEU諸機関を訪問し、議会を傍聴したり、職員の方のお話を伺うことができました。この様な貴重な体験が出来るのもこの講座ならではだと思います。

【現地での休日の過ごし方】
週末は自由行動なので、フランス国内旅行や市内観光をしました。最初の週末に友人と共にロワール城のツアーに参加したことで、講座開始直後から仲間と親睦を深めることができました。別の週はベルサイユ宮殿やモンマルトルへ行きました。平日は学校が忙しく遠出をする時間が無い分、週末にゆっくりとフランスを満喫することができました。

最終週の週末は多くの人がレポートに追われ、私も自室で作業していました。気分転換にロビーに降りると、パソコンに向かう友人の姿を見つけ、互いに励まし合ったのを覚えています。その翌日、必死にレポートを書き終えた私は、ピアノのリサイタルへでかけました。会の小さなホールに響くピアノの音は心地よく、勉強で疲れた私の心を癒してくれました。クラシックが好きな私は、週末に時間を見つけてオペラを見たり、コンサートへ行ったのですが、フランスの地で音楽にどっぷり浸れたのも良い思い出です。

 

【講座に参加して成長したこと】
まず、勉強面ではこの講座を通して、
EU行政に興味を持ちました。私は学部で応用ミクロ経済学を専攻していますが、SciencesPo.では自分の専門に留まらず、マクロの視点から経済政策を捉える機会が多かったです。講座中は地域格差や単一金融政策の問題などEUROゾーン特有の論点を学ぶ中で、新たな発見がたくさんありました。この経験は私の進路にも大きな影響を与え、結果的に大学院進学を決意しました。今後は現実の経済現象をより深く分析し、政策提言をしたいと考えています。

また生活面では、SciencesPo.での学生生活を通して、現地の日常を体験することができました。私はフランス語が全く喋れなかったため、出発前は現地の生活に馴染めるか不安もありましたが、多国籍なパリの街は想像以上に刺激的で次第に生活にも慣れていきました。おかげで1ヵ月があっという間に過ぎ、最終日にはもっと滞在したいと思いました。こうしてかけがえのない仲間と共に切磋琢磨し、一緒に過ごした日々は今でも大切な宝物です。
 


 

 


 

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