留学した場合の就職活動について
グローバルで見ると異例なことですが、日本において日系企業・団体に対し就職活動を行う場合は、原則的なスケジュールが定められています。まず基本知識として、それを把握しておきましょう。
就職活動すなわち企業・団体による採用活動の原則的スケジュールは、「関係省庁連絡会議」という会議体において定められており、以下のとおりとなっています。
▶採用広報(採用説明会等)の開始:3年生(修士1年生)の3月1日以降
▶採用選考(面接等)の開始:4年生(修士2年生)の6月1日以降
しかし実際には、多くの企業・団体が上記スケジュールより前倒しで、実質的な採用活動を進めています。
例年、留学からの帰国時期は5・6月が多いため、3月以前から行われている実質的な採用活動の中心時期と高確率で重なることになります。
したがって、3年生や修士1年生で留学をする多くの方にとって、留学をしない方とは異なる時期や方法での就職活動が必要になります。帰国後に一から就職活動をスタートしようとすると、当然ながら留学をしない方と比較し、情報量や進捗に差が出てきてしまうからです。3年生や修士1年生で留学をする方全員にとって一番大切なことは、渡航前から余裕をもって、採用関連の情報収集・業界研究等をしておくことです。
1. 留学(渡航)前にできること
ご自身の入社がいつになるかは、志望する業界/企業・団体の採用選考がいつ行われるかによります。すなわち、留学前にご自身の志望業界/企業・団体について検討しておくこと、視野に入ってきた業界/企業・団体の過去(直近)の選考スケジュールを確認しておくことが大切です。そのためには自己分析や業界・企業研究が必要となります。時期が合えば、インターンシップや短期間の就業体験プログラム等に応募・参加してみても良いでしょう。これらの前提として、就職情報サイトへの登録も行っておきましょう。
また、海外都市において、皆さんのようなアウトバウンド留学生や現地大学の正規生等を対象としたイベントが開催されることがあります(代表例: (株)ディスコ主催「キャリアフォーラム」)。
自身の留学先から近い都市で行われるかどうか、行われるとしたら参加申込・開催時期はいつか、などを渡航前にチェックしておきましょう。そこで実際に内定に至らずとも、さまざまな企業・団体と出合えること、実際の選考に参加する経験が得られることは、有益でしょう。
なお、留学中に日本企業の海外支社勤務、現地企業勤務の塾員の方とお話しできる機会があるかもしれません。あらかじめ留学先における三田会の存在やご連絡先などを確認しておくと良いでしょう。ただし、コンタクトの際は、三田会の趣旨をよく理解のうえ、失礼のないよう心がけてください。
2. 留学中にできること
ただし、言うまでもないことですが、交換留学の本旨は「派遣先大学での学業(機会があれば課外活動もぜひ)」です。世界の名立たる大学への留学機会をせっかく手にしたのに、就職活動のことばかり考えていては本末転倒です。「交換留学自体が良いガクチカになる」という考えは誤りで、「留学において自身がどういう目標を掲げ努力をしたか、どう成長できたか、が個性輝くガクチカにつながる」のです。留学を謳歌するためにも、やはり1 が大切です。
※連合三田会Webサイト
※三田会は卒業生(塾員)の方々の交流を目的とする組織であり、在学生の就職支援は本旨に含まれていません。
※ ES添削や面接指導を自分からお願いすることなどはもってのほかですが、「グローバルに活躍されている塾員の皆さんから、お仕事の実情や塾生時代のご経験について直接伺ってみたい」などといった意志があれば、その旨を丁重にお伝えしてみましょう。
3. 留学(帰国)後にできること
就職活動の流れ
*留学帰国年度の翌年度に卒業する場合は、一般学生の就職活動と同様になります。