体験談

 

 

 

 

2019年度リーダーシップフォーラムに参加して

2019年度参加 商学部4年 姜 鎮雄

この5泊6日間、私は最高のメンバーと一緒に最高の思い出をつくることができました。私の場合、以前から東アジアの言語と地域事情に興味があり、ぜひこのフォーラムに参加したいと思い続けながら何度も予定があわず機会を逃してきました。とうとう卒業する寸前の今年に参加が決定されたときにはとても嬉しかったです。

フォーラムの構成と内容:

午後4時頃に立教大学に到着して簡単なブリーフィングを経てから、私たちは歓迎会に参加しました。そこではじめて延世と復旦からきた学生たちとお互い自己紹介を交わし、その後に埼玉県にある宿泊先に移動しました。

翌日から午前には日本、中国、韓国社会における社会問題に関して授業を受けました。1日目はジェンダー、2日目は移民、そして4日目は少子化をテーマに、授業が終わった午後には学生同士に議論を行いました。

議論が終わった夜からは皆でフィールドトリップに参加しました。今回訪問したところは1日目に横浜の赤レンガ、2日目に恵比寿ガーデンプレイスタワー、3日目は一日中観光で午前は浅草、午後はお台場で夕陽をみながらバーベキューを楽しみました。

4日目の夜には閉会式を兼ねたGala Night Partyで各大学の学生がそれぞれ準備してきたダンス、ファッションショー、歌などを披露して場を盛り上げました。この練習のため事前に何回も集まったときは大変だと思いましたが、慶應のメンバー全員が力を合わせて舞台を成功させたときには大きいやりがいを感じました。

そしていよいよ別れのとき、中国と韓国の学生を見送るとともにお土産と連絡先を交換して再会を期しました。

教訓と感想:

何と言ってもこのプログラムから得た最大の教訓は、中国人も韓国人も日本人と同じ「人」であり、先入観を捨てればいくらでも友達になれるという事実を体感したことだと私は思います。国と国の関係は揺らいでいるといわれていますが、私たちが中国と韓国の学生たちと過ごした時間は毎日が楽しさの連続でした。

また、度重なる対話や議論を通じて東アジアは共通の社会問題を多く抱えていることにも気づきました。とあるテーマについて話した内容が中国の学生から強く共感されたり、韓国の学生が自国の問題ととりあげたことを聞いて「あれ、私も日本でまったく同じこと考えていた」と驚いたりしたことがフォーラム中に何回もありました。このように、お互いの知恵と経験を分かち合うことで自分とコミュニティーの更なる発展に繋がせると思うようになりました。

確かに今の東アジア3国は様々なところで衝突しており、それぞれの国では相手に対する疲労感と敵対感が広まっています。ですが日本、中国、韓国は地理的、経済的、人的に密接にかかわっており、相互理解と円滑な協力は自らの利益のためにも必要なものです。その第一歩として中国と韓国の「未来を担う世代」と対面して深い対話を行った今回のフォーラムはとても有益な経験だったといえるでしょう。

感謝の言葉:

まず、このような素晴らしいプログラムを企画し、参加の機会を与えてくださった国際交流支援グループをはじめ、主催者として一所懸命に働いてくださった立教大学の学生さん、日本に訪れて忘れられない思い出を残してくださった延世と復旦の学生さん、そして私と一緒にわが大学の代表として頑張った慶應の7人の大切な仲間たちにも、誠に感謝を申し上げます。

 

2018年度リーダーシップフォーラムに参加して

2018年度参加 法学部政治学科3年 山中智樹
 
結論から言えば、リーダーシップフォーラムは僕の大学生活における最高の思い出の一つとなりました。5泊6日という短い期間ではありましたが、当初の想像を超える、充実した時間がそこにはありました。
 
このフォーラムを振り返るうえで欠かせないのは多くの人との出会いです。本番までの約3か月、定期的に集まって勉強会を開き、最終日の出しものに向けた練習を繰り返し行った慶應のメンバー8人は、いつのまにか深い絆で結ばれていました。複数回の合同講義等を通じて普段は関わる機会が限られている立教大学のメンバーとも仲良くなりました。そして、韓国ではフィールドワークや文化交流イベントを重ね、ディスカッションやプレゼンテーションで共に頭を働かせるうちに延世大学、復旦大学の学生とも交友関係を築くことができました。このフォーラムはとても不思議で、日を追うごとに参加者の一体感が深まり、自然と交友の輪が広がっていきます。最終日には、別れを前に涙ぐむ参加者もいました。
 
個人的には、寮のルームメートの韓国人との出会いが印象に残っています。兵役の関係で僕よりも年が2つ上でありながら同じ大学3年生である彼は、時に堪能な日本語を交えながら多くの貴重な話をしてくれました。韓国人の多くが日本に対して憧れを持っていること、就職活動が過酷であること、国際的な場で働くためには英語に加えて日本語を習得する必要があること。インターネットや教科書には載っていない韓国のありのままの現実を知ることができました。一方、彼も日本について並々ならぬ興味を持っていたので、僕も分かる範囲で彼の質問に答えました。英語で日本について語るのはとても新鮮であったと同時に、自分が日々住んでいる国を見つめなおす良い機会にもなりました。
 
加えて、このフォーラムに参加したという経験は僕自身の今後の成長の糧になったと確信しています。講義やディスカッションではこれまでの学びにおいてなじみの薄かった東アジアにおける環境問題や人権問題といったテーマが扱われ、たいへん勉強になりました。しかし、新しい学問分野において知識を深められた一方、力の不足もまた実感しました。延世大学の面々をはじめ、参加者の学生の多くは幅広い事象やテーマに対して高い関心を持っており、物怖じせず考えをぶつけあっていました。英語に多少自信があった僕も、彼らの気迫や説得力に圧倒される場面がありました。それは、今振り返れば非常に歯がゆいことです。優秀な学生が多く集まる本フォーラムに参加したからこそ、さらなる成長の必要性を痛感し、今後の課題が浮き彫りとなりました。
 
他にも、得られたもの、楽しかったことはいくらでもあります。新村駅周辺のカラオケでKPOPの人気曲を皆で熱唱したこと、メンバーの誕生日にサプライズをしたこと、ソウルタワーの最上階でおしゃれなプリクラを撮ったことなど、本当に数え切れません。また何らかの形で愉快なメンバーのみんなと再会したいと考えています。
 
最後になりますが、この素敵なプログラムに参加できたことに心から感謝しています。参加を検討されている方、思い切って応募してみることを推奨します。きっと、大学生活を彩る最高の思い出となるはずです。
 

2017年度リーダーシップフォーラムに参加して

2017年度参加 法学部政治学科3年 田口智大
 
2017年度リーダーシップフォーラムのリーダーを務めた田口智大です。
今回の開催地は上海の復旦大学で、あまりの猛暑に日中韓揃って「あつい」”더워”“好热”とこぼしながら過ごしていました。しかし、何よりもアツかったのは、上海の真夏よりも、日中韓の学生で一緒に過ごした濃密な時間でした。
 
フォーラムを顧みて、まず思ったことは、「意外とお互いのことを知っているのかも」ということです。日本の学生である僕らに対して、中韓の学生は日本に関するいろいろな話題を振ってくるほか、日本語で話してくる学生もいました。彼らの知識に驚き、僕らも負けじと中韓に関する話題を返してみます。すると彼らも驚いていたのが印象的でした。漢詩の話題や、漢字を使った筆談、敢えて英語ではなくお互いの言葉で話してみるといった体験を通して、文化的にも東アジアの隣人同士なのだということを鮮明に実感しました。
 
当然、知らないこともたくさんあります。復旦大学の教授による東アジア安全保障に関する講義で、教授が「第二次世界大戦といえば何を連想しますか」と質問しました。すると、延世大学のある学生がぽつりとcolonizationと答えました。束の間、なんの植民地化なのか、頭をひねりました。しかし、すぐにそれが韓国併合のことだと理解しました。同時に、歴史教育における語の選択の作為性を自覚している(つもり)の僕自身が、自国の歴史認識の文脈にどっぷりと浸かっていることに気づきました。そして、まだまだ知るべきことがたくさんあると、目を見開かされたような思いです。このような体験は、さらなる相互理解のために不可欠だと感じています。
 
僕が一番このフォーラムで驚いたことは、フォーラム参加者の多様性でした。日中韓という三つの項では到底捉えきれない、多様な学生が参加していました。そのため、リーダーシップフォーラムは、国籍、話す言語、アイデンティティなどが複雑に交錯した、非常に興味深い場でした。詳細は個人情報なので言及しませんが、とにかく参加者それぞれが多様なアイデンティティを持っていて、非常に興味深かったです。余談ですが、今回の開催地であった上海は、中国語普通話のほかに、地元の人々の言葉である上海語が話されています。生粋の上海人に片言の上海語を話してみると、ニッコリしてもらえるのでオススメです。
 
一番楽しかったことは……多すぎてこの紙幅に収まりませんが、いくつか紹介させていただきます。おいしいタピオカミルクティーを飲んだこと、夜にホテルを抜け出してみんなでバスケットボールをしたこと、韓国の大学生の飲み会のゲームを教わったこと。噂通りちゃんとお腹を壊して冷や汗をかいたことでさえ、今では楽しい思い出です。そして、YKRFリーダーシップフォーラム2017のつながりは今後も続き、無数の楽しいことがこれからも待っていることを確信しています。
 
この体験談で何が言いたいかというと、つまり、「最高に楽しかったぞ!」ということです。みなさんのリーダーシップフォーラムも、実りのある「最高に楽しい」ものとなることを願っています。
 

2015年度リーダーシップフォーラムに参加して

2015年度参加 経済学部2年 佐野拓海

実際に会って接してみる、文化交流の意義をもう一度問い直す機会となりました。

今回は韓国の延世大学がホスト校となり、我々慶應の学生は手厚いおもてなしを受けました。彼らは半年前からこのリーダーシップフォーラムの準備に時間をかけていて、内容は大変充実したものとなっております。講義、ディスカッションを通してプレゼンを数回行いました。プレゼン内容は日中韓の関係だけではなく、理想の大学をみんなで考えるなど、バラエティーにあふれたものです。しかし最も重要なことは何をプレゼンするかではなく、誰とディスカッションをするか、ということだったと、終わってみて感じました。ディスカッションをすることで、急速に仲を深めることができ、それぞれが一人の人間としてお互いのことを知ることができました。国の壁を越える瞬間でした。日中韓の関係は政治間では様々な問題、課題はありますが、個人間ではまったくそのようなことはありません。

このプログラムを通して、韓国、中国のことを心の底から好きになりました。このようなプログラムを通じて、たくさんの人が交流し、お互いのことを正しくわかりあい、偏見をなくしていくことが、このグローバル社会の将来を担う私たちにとって必要なことだと思います。次回は日本、そして慶應義塾大学にてリーダーシップフォーラムは行われます。中国、韓国の学生と社会問題について議論し解決するという強い意志を持った人だけではなく、少しでもグローバルな視点を持ちたい、視野を広げてみたい、興味があるという人にもお勧めのプログラムです。日本の学生、そして日本人の代表として韓国、中国の学生に少しでも日本でいい体験をさせてあげたい、日本を好きになってもらいたいという利他精神を持った人の応募をお待ちしております。そして将来的に我々が日本、中国、韓国 の架け橋となれるような人材になれるよう、最高のプログラムを一緒に作り上げましょう。

日本、中国、韓国は家族であり、兄弟です。兄弟だから時には喧嘩もしたり、疎遠にもなります。歴史的にみても、我々参加国は仲の良い時期と悪い時期を繰り返してきました。いまは難しい関係にあっても、いずれ必ず仲直りができるはずです。このプログラムを通して、家族仲をさらに深めてくことが大切だと思います。

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2013年度リーダーシップフォーラムに参加して

2013年度参加 経済学部4年 井上尚貴

日中韓リーダーシップフォーラムとは
リーダーシップフォーラムは毎年日中韓各国が持ち回りでホスト校を務め、1週間に渡って寝食を共にしながら講義・ディスカッション・観光・文化交流等を行うプログラムです。

参加動機
私は2013年度の日中韓リーダーシップフォーラムに参加し、慶應側のリーダーを務めました。このフォーラムに参加した動機は、イギリスでの交換留学中に出会った中国人・韓国人の学生と親しくなり互いの文化に関心を持ったことをきっかけに、近年関係が冷え込む「東アジアにおける政治・経済面の協力関係をいかに作り上げるか」というテーマを掘り下げたかったためです。

事前準備
2013年度は日本開催ということもあり、参加経験のなかった私は手探りの状態で国際センターの協力を得ながら事前準備に追われる日々が続きました。日本人参加者間の懇親会から始まり観光班・アカデミック班といった各部門の担当決め、部門内でのスカイプミーティングや全体会議等、ホスト校としての仕事が多い中でそれぞれ参加者の間で仕事を分担して行いました。アカデミック部門では、講義を担当する教授に実際にお会いし、事前課題や当日どのように行えば運営上スムーズに、そして参加者にとって効果的なものになるかについてアドバイスをいただきました。観光部門では、中韓の参加者に楽しんでもらうために秋葉原や浅草といった観光地に出向き、当日のシミュレーションを行いました。プログラム開催の直前には、全員集まっての一泊二日の合宿を行い、各部門の進捗報告・当日の流れの確認・文化交流で発表するダンスの練習等を行いました。無事にフォーラムを開催・運営できるのかという焦り・不安を感じながらも、ホスト校としての責任と自覚を持って臨みました。

フォーラム期間中の過ごし方
初日の開会式から始まり、2日目・3日目・5日目は昼過ぎまで講義+ディスカッション、そして夕方から観光という流れです。4日目は丸一日観光デー、5日目の夜にはGala Night Partyが開かれ、各国がダンスの発表等の文化交流を行いました。そして、最終日の6日目は閉会式となります。講義・ディスカッションの時間では、政治・経済・文化といった分野において、ある問題提起・質問に関してグループ毎で話し合い、そこで出た結論を皆の前で発表するという形式で活発に意見交換することができました。

終わってみて
フォーラム中は運営者として、参加者として慌ただしく過ごしていたこともあり、あっという間に終わってしまいましたが、短い期間にも関わらず参加者たちとは驚くほど絆を深めることができ、充実した時間を過ごすことができました。フォーラム終了後も参加者間で頻繁に連絡を取り合っており、私もその後上海やソウルを訪れたときに中韓の参加学生に街を案内してもらいました。

リーダーシップフォーラムで得られること
1.中韓の学生の考え方や、授業やディスカッションに取り組む姿勢を学べるだけでなく、観光や文化交流を通して親交を深める機会が多くあることで、個人の嗜好や将来の夢といった、より内面的な部分を本音で語り合える。2.日本人参加者を含め、将来様々な分野で活躍するであろう仲間を得ることができる。3.学生が主体的にフォーラム作りに関わることで、積極性・考える力が身に付く。

興味のある方へ
私は今までいくつかの国際系プログラムに参加させていただきましたが、リーダーシップフォーラムはその中でも特に参加学生が主体的にプログラムを作り上げるという要素が強いと思います。準備も大変な分、取り組み方次第で得るものは2倍にも3倍にも大きくなると思いますので、是非参加して欲しいと思います!

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2012年度 リーダーシップフォーラム2011・2012に参加して

2011年度・2012年度参加 法学部政治学科4年 小出真理子

私は、2011年、2012年度の「延世・復旦・立教・慶應リーダーシップフォーラム」に2年間参加し、2年目には慶應のリーダーを務めました。

リーダーシップフォーラムの一週間のプログラムは、講義・ディスカッション・観光・文化交流で構成されています。

2012年度は、韓国に行く前から、慶應の8人のメンバーで自主的に勉強会を開催し、課題図書として与えられていた東アジア多国間協力についての英文文献輪読や、各々が日中韓協力について興味を持ったテーマを持ち寄って議論をしました。また、立教のメンバーとも合同合宿を行って、文化交流で行う盆踊りの練習をしました。

フォーラムは、8月に一週間の日程で開催されます。昨年は延世大学教授、中国文化センタ―、在韓国大使館に勤められている日本人の方より、東アジア協力における日中韓それぞれの見解について講義を受けた後、グループに分かれて東アジア協力の現状と今後のあるべき姿についてディスカッションを行いました。日中韓の抱える問題について話した際は、歴史問題や領土問題など難しい問題にも触れましたが、それぞれのグループ内で、お互いの意見を最後まで聞き、建設的な意見を出し合っていることが印象的でした。その他にも、夜にはソウル国立博物館、韓国のミュージカル「NANTA」鑑賞、また、4日目の終日観光では、グループに分かれてソウルの名所をミッションツアー形式で訪れるという楽しい一日を過ごし、親交を深めました。最終日の文化交流では、盆踊りを日本メンバーが中韓のメンバーに教えながら全員で踊ったことが、一週間を通して絆を深めた証にも見えました。

このフォーラムの魅力は大きく分けると二点あると思います。

一点目は、中国・韓国の学生と交流することで視野が大きく開けること。一年目に参加した際は、それまで感じていた、中国・韓国は日本に対してマイナスのイメージしか持っていないというステレオタイプの概念が違ったということを発見しました。また、将来のアジアの協力について真剣に考えていて、そのために自分はこういう道を歩んでいくというビジョンを持った中国や韓国の学生も多いことに気づき、大きな刺激を受けました。

二点目に、一緒に過ごしたのがたった一週間とは思えないほどの、かけがえのない友人ができること。2012年のフォーラム開催後、韓国の大統領の竹島上陸や、尖閣諸島問題に伴う中国各地におけるデモ多発などの日中韓関係を冷え込ませる事件が起きました。しかし、SNSを通じて、日中韓のメンバーが「こうして政府同士の関係が悪くなっている中でも、私たちがこうしてお互いを理解して協調の道を探っていこうとしていることは、とても大事なことだ」との認識を持てたことは、非常に重要なことだと思いました。また、日本人のメンバーとも、フォーラム終了後も定期的に集まっています。フォーラムのプログラムを学生の手で作るのもこのリーダーシップフォーラムの魅力の一つであり、次年度の立教大学での開催に向けてミーティングを重ね、さらに有意義なものとなるように意見を出し合い、準備しています。自分たちが参加することで多くの事を学び、その時感じたことを次年度にも生かしたいという思いを持つ人が多いような、そんな素敵なフォーラムであり、事実、私のように二年連続で参加するメンバーも数名います。

「学生の立場からアジアにおける協力について考えたい」という熱い思いを持つ人、日中韓関係が冷えこんでいると言われる中で、心の通い合った三国の友人を作りたいと考えている人には絶好のプログラムだと思います。

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リーダーシップフォーラム~最高の思い出と友達~

2009年度・2010年度参加 法学部政治学科4年 石黒真希

私は、2009年、2010年度の「延世・復旦・立教・慶應リーダーシップフォーラム」に2年間参加し、今年度はリーダーを務めさせていただきました。

2009年に延世大学で開かれたフォーラムでは、韓国の学生が私たちを一生懸命もてなしてくれたおかげで、私は韓国が大好きになり、多くの中韓の友達ができました。このかけがえのない経験から、「もっとアジアで一つになりたい。韓国・中国の人々に日本を好きになってもらいたい。」と志し、ホスト校として活躍したいと奮起したことが、2010年度もフォーラムに是非参加したいと思ったきっかけです。

2010年度は、「東アジア共同体構想」をテーマとし、同じく日本代表として参加している立教大学の参加者と一緒になって協力し合いながら、政治や経済、アメリカとアジアの関係性等の内容について、一から勉強会を開き、本番のディスカッション内容等を全て決めて準備をしました。勉強会では、大学や学年の壁を越えて、一人一人が互いを尊重し合いながら、意見を活発に出しあうフランクな雰囲気づくりを皆で作り上げました。

また、メンバー全員が係りについて、国際センターの方々のご協力の下、パンフレットやティシャツをデザイン・作成したり、観光スポットやお店選びなどを行って、中国・韓国の学生をもてなすために楽しみながら頑張りました。

日本人全員がホスト校としての自覚を持ち、「このフォーラムを日中韓が信頼・協調できる未来を築く契機にしたい」と気持ちを一つにし、中国・韓国の学生と常に本音で対話を繰り返した結果、全員が、「日本が大好きになった。日本人自身をきちんと見て、ここにいたメンバーのような人と関われば、みんな日本を好きになって建設的な関係が築けるよ。」と涙を流して別れを惜しんでくれた時、アジアは必ず一つになれると確信しました。日中韓の学生一人一人が互いを尊重し、理解しようと努めた結果、人生で最高の一体感を味わうことができました。プログラム終了時には深い絆で結ばれた友情が生まれ、実際に今でも日本人メンバー同士はもちろん、中国・韓国の学生とSNSやメールを使って連絡を取り合っています。「アジアへの熱い思い」を共通点に、最高の友達、最高の思い出を作りたい人は是非このリーダーシップフォーラムに参加されることをお勧めします。何度でも参加したくなる、そんな素敵なプログラムです。

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Leadership Forum 2007・2008に参加して

2007年度・2008年度参加 法学部法律学科4年 平井崇志

私はLeadership Forumに二年連続で参加し、数々の貴重な体験をしてまいりました。

ここではその体験を、主に07年度(開催地:立教大学、テーマ:Northeast Asian Leadership forSustainable Development)を参考に、参加するに至った経緯から、順に述べさせていただきたいと思います。

1. 参加動機

学内掲示でこのフォーラムに関する情報を入手し、①日中韓の諸問題に関する理解の深化、
②中韓の学生との交流、③英語力・ディスカッション能力・リーダーシップ能力等の向上、を目的とし、応募しました。

2. 事前準備

慶應・立教メンバーでフォーラム全般の企画(07年度は日本開催であったため。)、合同勉強会、事前合宿、懇親会等を行い、フォーラムに備えると共に、個人では中韓に関する文献を読むと共に、英語力の向上を事前に図るなどしました。

3. フォーラム

テーマに関するレクチャーを受け、それに関してグループに分かれてディスカッション。そしてそれを基にプレゼンテーションを各日行いました。その他、日本人参加者が企画した東京ツアー・スポーツ大会・各種パーティーや、各国の学生によるCultural Exchange等が行われました。また、宿泊は立教大学キャンパス内にある宿舎でした。そして上記「①日中韓の諸問題に関する理解の深化」についてはレクチャーやディスカッション、プレゼンテーション等を通じ、そして「②中韓の学生との交流」についてはフォーラム内での各種イベントや日々の共同生活を通じ、達成することができました。また「③英語力・ディスカッション能力・リーダーシップ能力」等についてもフォーラム全般を経て向上することができたと自負しております。

以上が07年度の流れですが、08年度(開催地:Fudan大学、テーマ:Public Diplomacy and Harmonious Region)も大枠はこれと同様です。

4. フォーラムに参加しての感想

誰しもが各国の生きた言語を身につけ、世界の多様な価値観や考え方を熟知し、相互理解の深化のために努力することを求められる現在において、このフォーラムを通じ、世界市民の一員として今後自分がどのような生き方をし、どのような役割を果たすべきかを考えることができたことは、大変有益でした。そして、リーダーシップ能力や英語力を向上させ、三ヶ国の文化や問題に多少なりとも精通できたことは、社会で活動していく中で大きなアドバンテージとなり、世界への扉を開く上でも大変重要であると考えております。確かに日中韓は同じ東アジアに属していますが、異なった民族や思想が混在しており、同時に各国の政治や様々な利権など、種々の要素が複雑に絡み合っています。このような中で、三カ国の学生が一同に集うこのフォーラムに参加しなければ得られないことは数多くあったでしょう。

また、このフォーラムを通じて得た最大のものは、「人」だと考えております。日本人参加者について言えば07年度は慶應内では私が最年少だったのですが、上の方々に引っ張っていただき、何か物事を企画・運営するとはどういうことなのかを教えていただきました。そしてフォーラム後も就職活動等で大変お世話になりました。また08年度は自分が最年長となり、慶應メンバーのリーダーを引き受けさせていただいたのですが、07年度で学んだことを活かし、皆の協力も得て、フォーラムの成功に多少ながら寄与することができたと考えております。両年度の方々とは今でも集まったりしています。またこのフォーラムを通じて、特に韓国人参加者と親しくなりました。07年度のフォーラム終了後に韓国旅行に行った際には、07年度の韓国人参加者がソウル観光を企画してくれ、特に夜には全員が集合し夜ご飯を食べ、ソウルの夜の街に繰り出しました。延世大学の教授の方までわざわざ私に会いにいらしてくれたことは忘れられません。そしてこのフォーラムで出会った参加者には、既に日系及び外資系の商社や金融機関、コンサルティングファームで世界を又に掛け働いている者、今後外交官や弁護士を目指す者など様々な人がいて、この人的ネットワークは今後大変貴重なものになると考えております。

5. メッセージ

このプログラムに参加することを考えている人に対するメッセージを最後に述べさせていただくとすれば、それはとにかく応募することが大事であるということです。そうしなければ何も始まりません。私も応募前は不安が多かったのですが勇気を出して応募し、種々のことを学び、体験できました。英語面などは心配ありません。(私自身も帰国子女ではなく交換留学の経験もありませんでした。)自分の意志さえしっかり持っていれば大丈夫だと思います。

そしてフォーラムに参加することが決定した後は、何事においても積極的に自分から動くということです。これは私自身が、フォーラムに参加するのみで自然とリーダーシップ能力や英語力がつくわけではなく、また、自然と各国の学生と交流ができ他国に関する知識を蓄えられるわけではないと痛感したからです。自分で掴んだチャンスを生かすも殺すも自分次第です。しっかりと準備を行い、フォーラムにおいてはそれらを基にアグレッシブに参加し、参加者とのコミュニケーションを図っていただきたい。そして各自の目標達成に努めていただければと思います。

最後になりましたが、皆さんがこの体験談を読み、Leadership Forumに興味を持っていただくと共に、実際に参加し自身の目標を達成していただければ幸いです。皆さんの活躍を過年度参加者として応援しております。

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「リーダーシップ」という言葉なんか、一生関係ないと思っているあなたへ

2006年参加 商学部4年 山本真友子

「リーダーシップ??人前に立ったりして、目立つ役割でしょ?私には関係の無い言葉だ」。そう思っているあなたにこそ、このフォーラムに参加して欲しいと思います。なぜか?私はその答えをこのフォーラムで、参加者の皆から教えてもらいました。

私はこのフォーラムで慶應大学側のリーダーをやらせて頂きました。ゼミの代表もやっていた私は、リーダーという経験に慣れているつもりでしたので、そんなに気負ってはいませんでした。しかし、フォーラムの準備が始まると、そんな思いは吹っ飛びました。 例えば、毎日英語で来る韓国、中国との連絡メール。それを日本に伝える作業は私の仕事。途切れさせてはいけない重要な仕事です。1人で沢山のことをやろうとしすぎて、疲れることもありました。しかしそこから私は、「このフォーラムは私1人でやっているのではない。チームなのだ。チームメイトの皆には、どんな力があるのだろう?それをもっと大切にして、皆でフォーラムを完成させないといけないのでは?」と思い、チームメイトをもっと観察するようにしました。日中韓関係の知識が豊富な仲間に、講義をしてもらう。社交ダンスをやっている仲間に、文化紹介のダンスを考えてもらう。マスコミを目指す仲間に、日本のメディア事情についてプレゼンをしてもらう。それぞれの仲間の素敵な部分を見つけると、その人が光りだして、ぐいぐいとチームを引っ張っていきました。「あぁ、どんな人も必ず、‘リーダーシップ’の力があるんだ」。そう思いました。

チームに参加している以上、誰しもがリーダーなのではないでしょうか。大切なことは、そのチームの中で自分には何ができるのだろう?仲間は何が得意なのか?と考えること。リーダーという肩書きでも、人の後ろに立つときがある。肩書きがなくても、チームを引っ張ることがある。

この思いにぴったりの、私の大好きな言葉があります。

「リーダーとはフォロワーがいることによって初めてリーダーという役割になる。一人ではリーダーにはなれない。だとすると、フォロワーがリーダーを創りあげる、という
言い方もできる(SFC・榊原清則教授)」。

これを読んで下さっているあなたの「リーダーシップ」はどんな力ですか?あなたは、チームにどんなことができますか?その答えを、このリーダーシップフォーラムで、掴んでください。

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2005年度 延世・慶應・立教リーダーシップフォーラム2005に参加して

2005年参加経済学部3年 柏木貴行

私とリーダーシップフォーラムの出会いは、偶然フォーラム参加者募集の告知を目にしたことでした。それまで国際交流と名の付くイベントには全く無縁でしたが、韓流ブームの影響もあり個人的に韓国という国に対する関心が高まっていた私はその告知を見たときに迷わず参加を希望しました。

勢いよく参加してはみたものの、いざ参加を許されると実際に自分がプログラムを最後までこなせるのかと当初はとても不安でした。事実フォーラムは準備段階から予想以上の苦労を強いられました。韓国側の参加者は皆非常にアグレッシブで、ディスカッションはもちろんのことレクリエーションのやり方・内容など細部にわたって様々なことを要求してきました。そのため、直前期は毎晩のように延世の学生とチャットを通じて朝まで話し合いをしていました。英語によるコミュニケーションも大変でしたが、それ以上に相手側の要求を受け入れることが出来ない時などにきちんと話をして説得をするのが文化の違いなどもあってとても大変でした。しかし、慶應・立教の両学生が協力しあうことで何とか本番前日までには準備を終えることが出来ました。

準備期間の努力もあって、フォーラム期間は振り返る余裕がないくらい充実した毎日になりました。日本側の学生が韓国の学生のアグレッシブさに少し押される場面もありましたが、3つの大学の学生が国籍や大学という垣根を越えて、ともに話し合い発表することでお互いに対する理解を深めることができたと思います。私の印象に一番残っている経験は最終日にテーマとして話しあった日韓歴史問題に関する議論です。この話題に関してはそれまで友好的であった延世の学生も熱くなるくらいに私達の意見や考えを尋ねてきました。デリケートな問題ではありましたが、それに対して熱意を持ってつたない英語ながら必死に答えた結果、延世の学生に私達の気持ちや考えが伝わった瞬間の喜びは今でも鮮明に記憶に残っています。英語プレゼン能力の向上、韓国文化に対する理解、大勢で一つのことを企画する企画力など、私がフォーラムを通して得たものは沢山あります。ですが、その中でも一番の財産といえば熱いディスカッション、楽しいレクリエーションなどを通して一生の友人となったメンバー達です。彼らとは現在も共同掲示板などを通してコミュニケーションを続けています。

このプログラムに望むものとして英語力の向上など色々なものがあると思いますが、忘れて欲しくないのは異なる国の学生が相互理解を深めるという主旨です。その点に興味をもてる人なら自分のように少々英語に自信がなくともフォーラムに参加することで数え切れないほど多くのものを得ることが出来ると思います。ですから、来年以降のフォーラムにも意欲を持ったいろんな学生に積極的にフォーラムに参加してもらって、成長し、かけがえの無い友人を沢山作って欲しいと思います。そして、このフォーラムの参加者たちが将来いろんな場面でリーダーとして活躍し、日韓の友情を深める架け橋になることが出来たら素晴らしいなと思っています。

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2004年度 延世・慶應・立教リーダーシップフォーラム2003・2004に参加して

2003年度・2004年度参加 法学部法律学科3年 馬場一晃

このプログラムは、日本と韓国の学生が夏の一週間を利用し、「リーダーシップ」という切り口に沿って交流、議論を行う場である。私は、このプログラムの切り口となっている「リーダーシップ」という言葉には三つの意味があり、それらこそがプログラムの特徴だと考える。

第一に、議論のテーマとしての「リーダーシップ」である。 過去2年の主な議論の内容は、日韓のFTA、日韓の政治、歴史問題、文化交流、環境問題、と言った日韓両国に関わるテーマを論じる中でリーダーシップとは何かを考える、というものであった。例えば、2004年の政治分科会では、日韓の政治指導者を比較検討した上でこれからの政治指導者はどうあるべきかを 論議した。事前準備が不十分だったり、議論がかみ合わなかったりと、 限られた時間の中で深い部分までを議論するのは難しく、多少の課題は残ったが、次のフォーラムに参加する学生は 、是非この課題を克服するために、存分にリーダーシップを発揮してほしい。

こういった、 学生の主体性こそが「リーダーシップ」第二の意味である。前年度の 課題を今年度に活かす工夫もそうだし、プログラムの企画、立案を通じて学生自身が そのプログラムを動かしていく、そういった側面がこのプログラムにはある。例えば、議論の場において学生のリーダーシップが発揮されたのは、2003年の環境問題におけるロールプレイである。シナリオの作成と議論の進め方の企画は、完全に学生によって行われた。また、交流の場でのリーダーシップで印象的だったのは2003年のフェアウェルパーティーである。ダンス、ゲーム、出し物、ファッションショー等がすべて日本側の学生によって運営され、韓国側の学生に大変好評であった。

議論・交流を通じて絆を築いた参加者達が将来的に発揮するだろうと思われるリーダーシップこそ、「リーダーシップ」第三の意味である。このフォーラムに2度参加した者としてフォーラムについて何が一番印象に残っているかを問われたとしたら、間違いなく「刺激的な参加者」と答えるだろう。このプログラムの参加者は 、日韓を問わずそれぞれ自分が求める「何か」に関して真剣に取り組んでいる人ばかりである。参加者を ざっと何人か思い出してみただけでも、外交の世界で活躍するため資格を目指す人、医者を志す人、心理学を修めたい人、国際的ビジネスに関わるであろう人、アメリカの大学院に進学する人、環境教育を実践する人、日韓関係のスペシャリスト、等がいる。

様々な目標を持つ多様な仲間との交流こそ、このプログラムの大きな特色だと思う。将来的、彼等が見つけたフィールドで輝き、リーダーシップを発揮するであろうことは想像に難くない。そういう人同士のフィールドが重なり合い東京、ソウル、そして世界のどこかで「偶然」に再会する、そんな日が必ず来る、私はそう確信している。その時こそ、「リーダーシップフォーラム」は完成されるのだ。

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