ウィリアム・アンド・メアリー大学夏季講座 体験談15
体験談15 2024年度参加 文学部2年 K・Aさん
【本講座への参加理由】
私はアメリカの文化に対して昔から興味を持っており、一年生の頃に留学フェアにてこの夏季講座の存在を知りました。アメリカの文化が学べて、なおかつ自分の英語力を現地で試すことができる良い機会だと思い、この講座に参加しました。
【一日の流れ】
午前中は、まず、Framework Lectureを受講し、アメリカの文化や歴史について学びます。現地の教授により、アメリカの人種問題やジェンダーからポップカルチャーや音楽など多岐にわたったテーマのレクチャーが行われました。このレクチャー内では、教授に発言を求められることもあり、日本とは異なる授業形式に驚かされました。レクチャーはもちろんすべて英語で行われ、専門用語なども頻発していたため、毎回聞き取るのに必死でした。レクチャー後は各自振り分けられたDialogue Classに分かれ、その日の講義内容をもとに感じたこと、考えたことなどを、現地の大学院生とディスカッションを行います。このディスカッション内では、自分から考えたことを積極的にシェアしていくことが重要であると感じました。現地の大学院生は、私が感じた小さな疑問に対して納得いくまで答えて下さり、その答えから日本とアメリカの文化の違いを感じる場面が多くありました。ディスカッションの途中では、当日レクチャーをしてくださった教授が参加して下さる時間もあり、もっと詳しく聞きたいことなどを質問することもでき、とても充実した時間となっていました。
午後は、昼食をとった後、Focus Group Workを大学図書館にて行います。この時間は、班のメンバーと各班に割り当てられたPAで協力し、班ごとに決めたテーマに基づいて最終プレゼンに向けた準備を行いました。グループワークの後は、自由時間となっており、毎日異なるオプションのアクティビティを用意してくださりました。この自由時間内では、キャンパスショップに行ったり、現地のスーパーで買い物をしたり、映画を見に行ったり、隣町まで行ったり、時にはミニゴルフをしたりと、様々なアクティビティを楽しむことができました。アクティビティ後は各自部屋に戻り、課題として数日ごとに提出するジャーナルの執筆や、次の日の準備をしたりしました。
【ホテル滞在について】
現地では2週間ホテルに滞在するのですが、ホテルの部屋割りについては、事前に現地の大学側からアンケートがとられ、その結果に基づいてルームメイトが決定されます。私は、そのアンケートの中で、現地の学生とルームメイトになりたいと希望しました。現地の人と同じ部屋で2週間過ごすという経験は私にとって、とても貴重な経験となりました。ルームメイトはとても良い人で、私がアメリカでやりたいことを叶えるために親身になってくれ、アメリカでのことを色々教えてくれました。ルームメイトと会話をしながら、アメリカのカルチャーが好きという気持ちだけでなく、国際交流には、自国の文化を愛する気持ちも重要であると感じました。
【Focus Group Presentation (最終プレゼン)について】
現地では、あらかじめ振り分けられた5人班で最終日にプレゼンを行います。プレゼンのテーマは、日米比較となっており、日本での顔合わせの日に大体各班で決めてからアメリカに行き、準備を行うという形になっています。私たちの班では子育ての違いをテーマにしましたが、他の班では、食の違いや音楽の違いなど、様々な分野での日米比較を行っていました。最終プレゼンに向けた準備として、Focus Group Workの時間がほぼ毎日設けられており、テーマに関する文献を読んだり、自分たちの行き詰っているところをPAと相談したりして、より良いプレゼンができるように班の人たちと切磋琢磨しました。そのため、最終日に近づくにつれ、班のメンバーととても仲良くなることができ、家族のような存在になっていきました。
最終日のプレゼンは、一班ごとに25分のプレゼン時間が与えられており、プレゼン後、質疑応答に答えるという形になっていました。私は、この質疑応答の時間に、現地のPAや院生が次々と質問をしていることに驚き、日本との違いを感じました。また、質疑に対して、その場で瞬時に英語で答えなければならないので、困難を感じながらも、質問から新たな観点を学ぶことができ、楽しむことができました。
【休日の様子】
基本的に、すべて自由時間という日はなく、毎日スケジュールが組まれていますが、レクチャーやグループワークがなく、全日アクティビティという日が時々組み込まれており、アメリカでの特別な経験を楽しむことができました。最初の週の休日には、州立公園に行き、その後アウトレットモールにてショッピングを楽しみました。次の休日にはリッチモンドへ行き、科学館や美術館を見学しました。最終週の休日には、初日にビーチに行き、次の日にワシントンD.C.に行きました。特にワシントンD.C.の訪問はこのプログラムの一大イベントとなっており、現地では自由行動となっていました。私は、フォーカスグループの人たちと一緒にメジャーリーグを観戦したり、ワシントンモニュメントを見たり、ナショナルミュージアムに行ったりしてD.C.を満喫しました。他にもホワイトハウスに行っている人や、航空宇宙博物館に行っている人などもいました。現地では時間が限られているので、事前に予定を立てておくことをお勧めします。また、アメリカは大抵徒歩で移動することは難しいので、電車やバスの乗り方などを把握しておくこともお勧めします。
【最後に】
このプログラムを通して、自分の固定概念を打破することの面白さを知りました。新しい世界の新しい視点を獲得するとき、自分がいかに狭い世界で生活していたかを思い知らされ、自分の考え方が固定概念に囚われてしまっていたと感じました。英語力に関しては、正直、アメリカでの2週間を通して、大きな変化があったとは言い難いです。しかし、英語に対する認識を変えることができました。現地の人々との会話を通して、英語はあくまでもコミュニケーションのツールであり、そこに正確さを求める必要はないと感じ、正しい英語を使うことよりも、物怖じせずに積極的に話してみることの方が重要だということを学ぶことができました。
私は、今回が初海外ということもあり、このプログラムに対して最初は色々な不安を抱えていました。しかし、そんな不安はすべて無駄だったと、過去の自分に伝えたいです。このプログラムを通して、一生の宝物になるような経験をすることができただけでなく、最高な仲間たちにも合うことができました。このような特別な経験は、自分の人生の糧となると思います。少しでもこのプログラムに興味があるなら、思い切って応募してみることをお勧めします。
最後に、このような素敵な経験を実現させてくれたすべての人に感謝します。本当にありがとうございました。私の体験記が、少しでも参加への後押しとなれば幸いです。