ウィリアム・アンド・メアリー大学夏季講座 体験談9

体験談9 2017年度参加 文学部2年 K・Nさん

【現地での授業について】

① Framework lecture & Dialogue class

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アメリカの文化や社会については、WM大学のFramework lectureにて、現地の教授の、人種・宗教・音楽など毎日トピックの異なる講義の後、それについてDialogue classにて討論した。今まで知らなかった事柄だけでなく、興味があった事柄についても詳しく知ることができた。また、討論の後には教授に直接英語で質問できる機会があり、理解をさらに深められた。特に興味深かったのは、アメリカにおけるジェンダーの講義だ。LGBTQを受け入れる社会体制が日本よりも整っているように見えるアメリカでもまだ様々な問題があると感じた。(⇒右の写真:Dialogue classの様子)

② Focus group presentation

講義以外にも文化や社会を理解する機会は多くあった。その一つがFocus group presentationである。アメリカ滞在前からグループでそれぞれのテーマの日米比較を行ってきた。私のグループでは、Power Rangerという日本のスーパー戦隊のローカライズがどのように発展し、差異が生まれているか、そこから読み取れるそれぞれの国の多様性とは何かについて調べ、発表した。ただ慶應の学生同士で話し合って決めるのではなく、現地の学生がそれぞれのグループに所属し、一緒に考えていくので、英語的なはっきりと物事を主張するような思想の下、建設的な議論を交わすことができた。私の担当は、Power Rangerとスーパー戦隊の、人種と民族に関する違いとそこから分かるアメリカと日本の人種と民族に対する考え方の違いであった。先ほど述べた、大学の講義で学んだことも生かし、多くの論拠を見つけることができた。発表の本番では、ホールを使ってパワーポイントで行ったため、とても良い経験になったと思う。

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【現地での生活について】

講義やプレゼンの準備の後にある、フリータイムや美術館、博物館などの訪問も文化理解に役立った。フリータイムには現地の学生や教授が、大学の近くのレストランに連れて行ってくれたり、慶応の学生同士で近くにある店でショッピングを楽しんだりした。私は海外渡航が初めてのため、チップに関しては不安があったが、ただ単にサービスへの感謝の気持ちを表すものなのだと理解すると、よりアメリカ文化とは面白いものだと思った。レストランにはアメリカ料理以外にも、イタリア料理・韓国料理・中華料理・日本料理などがあったが、そのどれもがアメリカナイズされたものだった。私は、そこにはアメリカ人のそれぞれの国に対するイメージが入っているのではないかと思った。ショッピングでもアメリカ文化を理解できた。(⇒右の写真: コロニアル・ウィリアムズバーグの様子)

【現地の人々との交流について】

私は研修を通して、外国の人々に対して英語で話しかけることに恐怖心をあまり抱かなくなった。大学の寮やホテルの同室がネイティブスピーカーのWM学生だと知った時には不安だったが、彼女が常に分かりやすく、優しく語りかけてくれたおかげで、仲良くなった。英語の会話とは常に文法を正しくしていないと理解されないと思っていたが、それよりも話そうという意欲と、言い回しをどれだけ覚えているかが重要なのだと思った。この2週間でそれらをかなり多く手に入れることができたと思う。

【最後に】

私は、アメリカの文化や社会を知りたいという思いでこのプログラムに参加したが、それ以上のものを得ることができた。それは自信である。アメリカに実際に赴き、英語で一日中会話し、学び、発表したこの2週間は人生の中でも最も努力した時間の1つになると思う。そして努力とは自信に繋がることを自分が一番理解している。これからは、滞在中に感じた英語力不足を補うため、もっと勉強したり、日本でも留学生にもっと英語で話しかけたりなどの努力を積極的にしていきたいと感じる。アメリカが遠い海外ではなくなった今、さらに努力し、将来的にはグローバルな視点で社会に貢献できるような人材になりたいと思う。そしてこのように私を変えたプログラムに参加させ、運営してくださった、両親や大学の方々やWMの学生や教授に深く感謝したいと思う。

  

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(最終日の集合写真)

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