オックスフォード大学リンカーン・コレッジ夏季講座 体験談18

体験談18 2019年度参加 法学部3年 H・Aさん

【平日の過ごし方】

近くの芝でピクニック_2.jpg

朝7時。オックスフォード市内にある時計台から鐘の音が聞こえます。そんな非日常的な体験から毎朝が始まります。身支度を整え、8時になると朝食を食べに行きます。美味しい紅茶とクロワッサン、フルーツを頂き午前の授業に向けて準備を始めます。9時から30分ほどTAさんとディベートの打ち合わせをします。 (⇒左の写真:近くの芝生でピクニック)

午前の授業は9:30から始まります。ディベートは4人1組のグループになり、2班に分かれて行います。相手を説得するために、力強くかつ論理的に話します。回を重ねるごとに白熱した議論が繰り広げられていました。私自身毎回ディベートがとても楽しみでした。歴史の事実とは真逆の立場で論ずることができたのがとても興味深かったです。それぞれの立場にしっかりとした理由や強みがあり、どの様に話せば、どの様に反論すれば相手に勝てるかを考えました。たった数十分しかないディベートですが、勝った時は嬉しく、負けると悔しい思いがあり、次への励みになりました。

ディベートの後は、扱った内容の背景を知るためにDr.PeterとDr.Gailによる歴史の授業を受けます。16世紀に作られた、実際の教典や本にも触れさせていただき、とても貴重な経験になりました。

お昼ご飯を挟み、14時過ぎから午後のDramaの授業が始まります。体を動かして、ウォーミングアップをしたらDr.Gailのオリジナルレッスンが始まります。最初は恥ずかしがっていたものの、不思議と先生が作り出す世界に入っていくことができます。1週目はシェイクスピアの「Midnight Summer Dream」2週目はトマスオトウェイの「Venice Preserved」をそれぞれ演じます。台本を渡された時は到底私にはできないと思っていましたが、TAさんや先生たち、そして慶應の仲間たちと励まし合いなんとかやりきることができました。

毎週金曜日にはコレッジ内の食堂で豪華な夕食パーティーが開かれます。夜は翌日のディベートの準備をして、セリフを覚えて0時くらいに就寝します。

【休日の過ごし方】

 休日はロンドンやコッツウォルズに行きました。ロンドンでは、タワーブリッジや大英博物館など定番の観光地を巡ったり、買い物を楽しみました。オックスフォードとは違う、昔の街並みと現代の街並みが混ざり合った景色もとても素敵でした。コッツウォルズはとても美しい田園風景が広がる村です。童話の中の世界に潜り込んだ感じがしてとてもワクワクしました。平日の忙しさを忘れさせてくれる、最高に素敵な休日を過ごすことができました。

            クライストチャーチ校_1.jpg  大英博物館_1.jpg  

                    (クライストチャーチ校と大英博物館)

オックスフォード市内も散歩しました。クライストチャーチ校に訪れたり、カフェでお茶したり、ハリーポッターツアーに参加している仲間もいました。

リフレッシュでき、翌週も頑張ろう、という気持ちになれました。

【最後に】

他のイギリス夏季講座に比べると2週間と短いですが、ONとOFFがしっかりしていて他のことを考える時間がないほど密に予定が組まれているプログラムでした。TAさん同士での会話は最初は早くて聞き取れませんでしたが、2週目には単語が分かり始めていつしか聞き取れる様になりました。また、お店などで注文する際、何度も聞き返され、伝わらないもどかしさを感じていましたが、だんだんと1回で通じることが多くなりました。小さな変化ではありましたが、その変化に気づいた時はとても嬉しかったです。決して楽しいだけのプログラムではありませんが、帰国して振り返った時、やりきった、一皮向けたな、と感じることができました。先生やTAさんはどんな時でも「you have potential」と私たちの可能性を信じてくれます。その言葉に何度も背中を押されました。座って講義を聞くだけでなく、主体性を持ち、自分にとって未知の分野に挑戦すること、壁の乗り越え方、そして自分を信じ素直になる大切さを学びました。

もし、今この体験記を読んでいて参加するか迷っている方がいるのであれば是非応募してください。英語で話すのが得意ではない、ディベートをやったことがない、演じたことがない、などといったことは心配いりません。行けばなんとかなります。参加して後悔は絶対にしません。全力でオススメします。

お世話になったTAさんたちとの一枚_1.jpg

(お世話になったTAさんたちとの一枚)

体験談一覧に戻る