ケンブリッジ大学ダウニング・コレッジ夏季講座 体験談10

体験談10 2015年度参加  環境情報学部1年 H・Fさん

【英語の講義について】

前半の英語の授業では、午前中に先生によるレクチャー、午後にTAによるワークショップが行われた。午前中の授業では、一日ごとにあるテーマが与えられて、それに対しての読み物を読んで、仲間や先生とディスカッションを行っていくという内容だった。具体的な内容は、日本とイギリスの文化の違いや、イギリスとアメリカの教育システムの違いについてだった。これらの違いを学ぶことによって、よりイギリスのことを深く知ることができた。またそれ以上に、英語で自分の意見を言うため、英語力が身に付いた。午後のTAのワークショップでは、自己紹介を行ったあとにお互いの親交を深めるために、ゲームなどを行った。イギリス独自のゲームなどを行って、純粋に楽しかった。

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そして、この前半2週間のうち、2回のプレゼンテーションが課せられた。1回目はケンブリッジに関することについてのテーマを1人1つ自由に決め、それについて10分間プレゼンテーションを行った。私は、ケンブリッジ大学と慶応大学の教育システムの違いについてのプレゼンテーションを行った。英語でのプレゼンテーションは経験したことがなかったから、とてもたいへんだった。また、人のプレゼンテーションについて英語で意見や感想を言うことも、評価の対象として含まれたから、より積極的に意見、感想を言った。終わってみれば、この1回のプレゼンテーションだけで、かなりの英語力がついたと思う。2回目のプレゼンテーションは、5人のグループプレゼンテーションを行った。内容はマーケティングだった。自分達で、日本にはあってイギリスにはなく、それをイギリスに導入するべき物を一つ考え、その物についてプレゼンテーションした。私たちのグループは、ゆるキャラをどうすればイギリスに普及するのかを考えた。このプレゼンテーションでは、いかにオーディエンスに自分たちのアイディアを英語でどうわかりやすく伝えるかが難しかった。

 

【モジュールごとの講義について】

後半2週間は、モジュールA(脳科学)についての講義を受けた。ここでは、かなり専門用語がでてきて、まず英語から日本語、そして日本語の意味を調べる、といったような感じでとてもたいへんだった。また、モジュールAに関しては、講義がメインだったから、リスニング力が鍛えられた。内容がかなり難しいため、授業後に先生に個人的に質問をたくさん行った。質問を行うことによって、授業では聞き取れなかった英語などをよく聞き取ることができ、理解するのにつながった。最終プレゼンテーションは5人グループで行い、私たちのグループは長期記憶についてのプレゼンテーションを行った。60人、TA全員、マスターの前でのプレゼンテーションだったため、とても本格的なプレゼンテーションだった。今まで、ここまで本格的なプレゼンテーションを行ったことがないため、このプレゼンテーションを乗り越えることによって、より自信になった。

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【留学を終えて】

今回の短期留学は、私にとって初めての海外経験だった。未知の世界ということで、渡航前はとても不安があった。だが、今の私に足りないのは、新しい世界に飛び込むことだと思い、今回の短期留学にチャレンジした。今回の一番の成果は、世界のトップレベルの学生との差を明確に知ることができた点だった。ハウスごと(1ハウス10人)に1人のケンブリッジ生がTAとして、一日中自分たちと共に行動をしてくれた。特に私たちのハウスには談話室があったため、夜は日が過ぎるくらいまで、TAと話をした。英語で会話を行うから、英語の力も自然と身に付いた。ケンブリッジ生は一週間で約60時間勉強を行うらしい。1つの論文を書くのに、7~12冊読み物を読むらしい。また、勉強だけではなく、ボランティア活動も行ったりもしている。自分と同じ世代なのに、全く自分とは違うということに気づかされた。これは日本にいたら、絶対に気づかないことである。今後あと約2年間の大学生活あるが、私はケンブリッジ生に負けないぐらいの努力を行いたいと強く感じた。この1ヶ月で感じた屈辱を体に刻みこみ、これからの成長につなげていきたいと思った。そして、何よりもこのような機会を設けてくださった国際センター方々、慶応大学の関係者の方々に感謝したい。

最後に、私はこの1ヶ月でだれよりも”I have a question”と言った自信がある。このワードは、先生が何を言っているか分からない時に使ったり、または自分からTAに気になることを質問した時に使った。もし、1ヶ月で成長したければ、分からないことは分かるまで粘り強く聞いたり、興味のあることはどんどん質問するといった、ハングリー精神が必要だと思う。私の”I have a question”に対応して下さった全ての皆さんに感謝している。

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