クイーンズランド春季講座 体験談7

体験談7  2019年度参加 法学部1年 R・Kさん

【研修の概要】

クイーンズランド大学春季講座では、二週間にかけて国際関係学を主に学び、さらに、英語の授業や、校外でのプログラムも組まれていたため、短い時間ながらも多くを吸収できました。リアリズムやリベラリズムといった、一般的な国際関係学に加え、オーストラリアがどういった歴史の中で、どのような国際関係を持っているのか、日本とはどのような関係があるのかといった、日本では学び難いことも学べました。さらに、幅広い学部の生徒が参加していたため、同じ講義を受けながらも、三者三様の考えを抱いていて、生徒同士でディスカッションをするのも面白かったです。また、ホームステイのみならず、現地の学生(Buddy)との交流の機会もあったので、文化の違いを体感する場面も多かったです。

【現地での生活】

平日は、授業や、州議会や裁判所の見学といった校外学習が行われましたが、課題はあまり出なかったので、早く授業の終わった日は、友人や現地学生(buddy)とよく街に出かけていました。街では、専用のアプリでレンタルできる電動スクーターが普及しており、愛用していました。また、かつては水泳部に所属していたため、街の人工ビーチや、大学のプールにも行きました。大学のプールは、一般の方も利用でき、ブリスベンの中に広大な敷地を持つからこその、地域密着度の高さを感じました。休日は、自由行動でしたが、慶應のメンバーと打ち合わせて、ゴールドコーストに行きました。とても綺麗なビーチを見て、一週間の疲れも吹っ飛びました。

                                      

(クイーンズランド大学のプール)                    (ゴールドコースト・サーファーズパラダイスにて)       (マウント・クーサから望むブリスベン)

【ホームステイについて】

私のホストファミリー(マザー)は、3人の息子さんが巣立って暮らしている高齢の女性で、他に留学生はいませんでした。交流する機会は比較的多く、マザーも本当の家族のように扱ってくれました。正しい英語の表現を教わったり、説明を受けながら一緒にテレビを見たりし、家族らしい時間を楽しみました。また、近くのマウント・クーサという、ブリスベンを一望できる山にも連れて行ってくれたこともあり、三男がここでプロポーズをした、というロマンチックなエピソードも聞かせてくれました。食事も、いろいろな料理を頂けて、すべて美味しかったです。ちなみに、大学の学食も、種類が豊富で、毎日違うものを楽しめました。

【多様性について】

クイーンズランド大学のキャンパスや、街を歩いていると、人種の多様性をとても感じます。日本人も一定数いて、他のアジア地域の人たちや、欧米系の人なども多くいて、「オーストラリア人」らしい顔つきというのは全くわかりませんでした。

そして、実際に会ってはいませんが、先住民族の存在も感じました。様々なところに設置されているオーストラリア国旗の横には、クイーンズランド州旗、そしてアボリジニとトレス海峡諸島民族の2つの旗が並び、計4つも並んでいました(写真はなかったので、現地に行って確かめてみてください)。アボリジニとオーストラリアの歴史を学んだこともあり、現代オーストラリアのアボリジニを敬う風潮も強く感じました。プログラムで訪れた美術館(QAG)には、アボリジニの失われかけた文化や作品が展示されており、州議会にはアボリジニ系で、初めて議員になった人の写真も飾られていました。グローバル化とは何か、異文化はどう共生できるか、という考えが日本よりも発達していると感じました。

【最後に】

多様性に溢れるオーストラリアは、国際関係学を学ぶのに最適な場所だと改めて感じ、再び旅行でも訪れたいなと思いました。2週間という短い期間ではありましたが、講師の方々、スタッフの方々、ホストファミリー、共に学んだメンバーに恵まれ、多くを学び、成長することができました。そして、より英語ができれば、より有意義なものになったはずなので、今後も気を引き締めて英語学習に励んでいきます。

(プログラム修了式)

 

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