慶應義塾大学短期日本学講座(KJSP) 体験談2

体験談2 2012年度参加 経済学部1年 K・Jさん
       

このKJSPというプログラムは言うならば、半留学だと思います。留学生との会話は全て英語、一日のほぼ全ての時間をともに過ごすため、日本にいながらも留学するとこんな感じなのかなということを味わえると思います。

 

【プログラムの内容】      KJSPのプログラムは本当にユニークだと思います。 2週間近くのプログラムに10日ほどの授業が入っていて、その他の日はエクスカーションとして箱根に行ったり、浅草に行くなど、ほぼ寝食を留学生とともに過ごします。授業内容は、日本の経済、歴史、食文化、アート、文学、サブカルチャーなど本当に幅広く日本人にとっても日本をきちんと理解するいい機会になると思います。また多くの授業は、午前中にレクチャーを行い、午後からは実際に受講したレクチャーに関連する場所や施設を訪れたりもします。例えば、Japanese Economyのレクチャーを受けた日には財務省に行き、そこで働く人の意見を聞いたり、財務省がこれからどのようなことをやろうとしているのか話してもらいました。その他にも、国会議事堂や日産の工場など普段は滅多に行けない場所に行き、様々なことを学べることもこのKJSPというプログラムの大きな魅力だと思います。  【慶應生の役割】 私が思う日本人学生が求められた役割としては、大きく言えば2つあると思います。 1つ目は、あらゆる日常生活におけるサポートです。慶應大学に半年や、1年で留学にくる留学生と違い、KJSPに参加する海外学生のほとんどが、日本語が全くと言っていいほど話せず、どのようなことをするにしても日本人と一緒でなければ、ある程度生活の支障をきたすことがあると感じました。 2つ目は留学生の持つローカルな人と関わりたい、つまりこのKJSPというプログラムの場合、日本人学生と関わりたいという要求に応えるためにも、日本人は必要だということです。日本に来るからには、誰にでも現地の日本人と話して、本当の日本がどういうものなのかを知りたいと思います。そういった意味でも、日本人学生は必要だと思います。また、授業におけるディスカッションでそれぞれの考えを述べる時にも、日本人に特有の視点からの意見に驚いていた留学生も少なくなく、日本人学生が留学生と共に授業を受ける意味は多分にあるかなと思いました。

【一日の様子、休日の過ごし方】   先程も述べたように、授業のある日は、午前中レクチャーを受けて、午後からは受講したことに関連する様々な場所や施設に行く場合と、午後はワークショップ形式でインプットしたことを、すぐにアウトプットする場合と2種類あります。授業が終わると、みんなでご飯を食べに行ったり、レクチャーに関連する施設に行った時などは周辺の観光地などに行ったりもしました。休日は日本語クラブの方が観光地を案内してくれるのを手伝ったり、また何もない日には留学生たちと観光したり、遊びに行きました。日本に留学生は2週間という短い期間を目一杯活用しようと活動的に行動するのでこのプログラム中はほとんど自由な時間はないので、日本人参加者も疲れる時もあるとは思いますが、刺激的な毎日を送れることは間違いないと思います。

【参加した感想】 大学生活において、2週間近く、毎日同じ人と、通学し、授業を受け、ご飯を食べ、寝るという行動をとるのは本当に珍しいことだと思いますし、だからこそ、このKJSPの経験がさらに貴重なものになったと思います。一番目の感想としては本当に楽しく、二番目の感想としては大変だったでしたが、プログラムが終了して、成田空港で留学生を見送ったあとのひとりになったときに本当に孤独な気持ちになったことを覚えています。いかにこのプログラムが素晴らしく、充実したものだったかを実感したのを鮮明に記憶しています。 このKJSPというプログラムは言うならば、半留学だと思います。留学生との会話は全て英語、一日のほぼ全ての時間をともに過ごすため、日本にいながらも留学するとこんな感じなのかなということを味わえると思います。         

【その後の進路・学生生活への影響】   個人的な話になってしまいますが、私は、KJSPを経験するまで、2年時の秋の交換留学に応募し、3年時の秋から留学に行こうと考えていました。しかし、このプログラムを通じて各国の学生と自分の持っている知識の差、能力の差というものの確たる差というものを認識せざるを得ず、できる限り早く海外の厳しい環境に身を置き、他文化で学んでみたいという思いが強くなり、翌月の3月に追加募集がかかっていた交換留学のプログラムに応募しようという気持ちが固まりました。   

*プログラムの内容は毎年、若干の変更があります。