ウィリアム・アンド・メアリー大学夏季講座 体験談17
体験談17 2025年度参加 文学部3年 S・Mさん
【本講座への参加理由】
もともと英語圏に行ってみたいという思いがあり、海外旅行を通して英語で外国の方とコミュニケーションを取る楽しさを実感したことで留学に興味を持ちました。K-supportに掲載されるNewsで本講座の案内を見つけ、アメリカ文化に触れて海外生活を経験できるほか、自分の英語力を試すいい機会だと考えて参加を決めました。
【1日の過ごし方】
ホテルで朝ご飯を済ませると、バンに乗って大学に向かいます。文化や宗教、教育と人種など多岐にわたるトピックに付いてレクチャーを受けます。レクチャー後には質疑応答の時間が設けられており、深い理解に繋げるために質問をすること、意見をすることが歓迎されます。その後、Dialogue Classに移り、10人1グループに分かれてレクチャーのトピックに関してディスカッションを行います。ここでは、現地の学生が主導してトピックについての知識の補強や理解度の確認から行います。ある程度内容の確認ができたら、それぞれがレクチャーを受けて感じたことを共有します。レクチャーしてくださった先生に質問できる時間もあるため、理解を深めることできます。
Dialogue Classが終わると、大学周辺にお昼ご飯を食べに行きます。カフェ、ハンバーガーショップ、コンビニなどたくさんのお店があり、2週間ではとても回りきれませんでした。特に私がお気に入りだったのは、"Aromas Coffeehouse Bakery & Cafe"のBLTサンドです。毎日気分に合わせて色々なお店に行くことができて、とても楽しかったです。
午後は、Focus Group ごとに分かれて日米比較のプレゼン準備を行います。1グループにつき、1名の現地学生がサポートメンバーとして入ってくれ、文献の調べ方やプレゼン作成の流れ、発表準備までアドバイスをもらうことができます。どのようなトピックにするのか、どういった手順で発表に必要な要素を集めるかなど、メンバーで議論しながら準備を進めました。納得できるまで話し合いを続け、形になるまでにたくさんの時間をかけましたが、最終的に全員の思いがこもった発表に仕上げることができました。また、直前にはスクリプトの暗記や発音の確認など、現地の学生にアドバイスをもらいながら発表のクオリティを上げるために練習を重ねました。
Focus Groupでの活動が終わると、フリータイムになります。毎日複数のオプションが用意してあり、それぞれの希望に合わせてバンを手配してくださります。大学周辺のキャンパスショップでグッズを買ったり、アウトレットやスーパーマーケットで買い物をしたり、野球観戦に行くこともできました。
【休日の過ごし方】
休日は、ワシントンD.Cやリッチモンドで観光をしたり、遊園地やビーチに行きました。ワシントンD.Cでの観光は、自然豊かで穏やかな雰囲気のウェリアムズバーグでは感じることのできない、都会ならではの大規模建造物の迫力に圧倒されました。リッチモンドではショッピングを楽しみ、リフレッシュすることができました。店員さんや街の人がフレンドリーに話しかけてくれ、日本では得られない経験ができました。休日は目的地に到着してから自由行動になるため、自分たちでしっかりと調べて計画を立てておくと良いと思います。
【街の様子】
大学のあるウィリアムズバーグは、自然豊かで穏やかな街です。のんびりと時間が過ぎているような気がして、とても過ごしやすい環境でした。
【講座を通して得られた学び】
本講座を通して、自分の中で無意識になっている価値観や態度を自覚することができました。特に、現地の大学生の授業に対する向き合い方が印象的でした。現地では、レクチャー後の質疑応答で多くの発言があり、主体的に参加していました。また、レクチャー後のdialogue classにおいても、トピックに対してすぐに自分の意見を発信できる点に驚かされました。私自身は、流暢な英語が話せないこと以上に、ディスカッションに参加したくても自分の意見をまとめることに時間がかかって発言できないもどかしさが大きかったです。何事に対しても受動的な姿勢でいるのではなく、しっかりと自分で軸を持っていたいと考えるようになりました。
また、コミュニケーションについても同様です。限られた時間の中で、現地の学生と交流するためには積極的に話しかける必要があります。いくら2週間一緒に生活しているとはいえ、待っているだけではある程度の関係性に留まってしまいます。私自身、周りの様子を伺ってしまうことが多く、最終日に現地の学生から「もっと色々な話をしたかった」と言ってもらえた時にとても後悔しました。せっかくの2週間、勉強においても遊びにおいても、自分のやりたいことと全力で向き合うことが重要だと思います。
【最後に】
2週間という短い時間でしたが、私にとってこの期間は新しい環境の中でたくさんの刺激を受けられる貴重な経験でした。過ごした時間以上に、密度が濃くて多くの気づきを持ち帰ることができました。英語を実践できる、アメリカ文化を学ぶことができるのはもちろんですが、普段と違う環境に身を置いて得られるものは人それぞれ違うと思います。ぜひ、自分自身で訪れて実感してほしいです。
また、英語力に自信がなくても、留学に少しでも関心がある方は、本講座に申し込むことをお勧めします。学生のみで行動する自由時間が確保されつつも、空港からの送迎など、滞在中は安全に配慮してたくさんのサポートをしてくださります。ほとんど初めての海外でしたが、安全面で不安を感じることはありませんでした。
私自身、海外経験がなく英語力にも自信はなかったですが、挑戦してよかったと心から思います。
最後に、本講座の開催にあたってたくさんの方々に支えていただきました。温かく迎え入れてくださり、滞在中のサポートをしてくださったWilliam & Maryの方々、それから本講座を主催してくださった慶應義塾大学の関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
