ウィリアム・アンド・メアリー大学夏季講座 体験談11

体験談11 2018年度参加 理工学部3年 Y・Iさん

現地での滞在先を基準に場合分けして綴っていこうと思います.

【大学寮】

プログラムの最初の数日は,大学内にある寮に泊まりました.ルームメイトは,プログラムを通じて同じ人で,事前に希望が聞かれます.私は少しでも現地の学生と仲良くなれるようWMの学生を希望しました.しかし,会話はほとんど事務的なことばかりで,なかなか親しくなることができず,自分のコミュニケーションの無さを痛感し,もどかしく思いました.ですが,プログラムを通じて私が感じたことは,言語能力よりもコミュニケーションをとりたいという意識それ自体が重要で,言語能力は後から付随してくるのではないかということでした.

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WM大学のキャンパスは,歴史ある町中に位置し,レンガ造りで構成され,美しい花やさまざまな動物が棲息する素敵な場所でした.中には朝ランニングしている人もいました.(⇒右の写真:キャンパスツアーの様子)

【大学近くのホテル】

基本的な一日の流れは,ホテルでの朝食後,大学内にてアメリカの歴史,文化,宗教,差別問題などをテーマとしたレクチャーを受けた後,そのテーマに関連したディスカッションを現地の大学院生と行いました.日本ではディスカッションをほとんどしたことがなかったので,私個人は非常に苦労しましたが,その分知識や考え方などを吸収できたことを嬉しく思います.昼食は,WMの学生に連れられて,ハンバーガーやサンドイッチなどを食べに行きました.料理の量が食べきれないほど多くて,時々他の学生とシェアして食べました.正直なところ日本食が恋しくなった時もありました.昼食後は大学の図書館で,フォーカスグループプレゼンの準備をしました.これはグループごとに日米比較研究をするというプロジェクトで,私たちの班はなかなか準備が進まず,発表日前日はほぼ徹夜で作業したのはいい思い出です.グループワークは個人作業とは異なり,他者の存在を考慮しつつも,自分がより積極的になるべきだと,つまりバランスのとれた作業が必要であると感じました.

息抜きとして自由時間があり,メイモントという動物がたくさんいる庭園や,ヨークタウンビーチ,リッチモンドでの野球観戦,カヤックなどをする機会に恵まれていました.どれもアメリカの非日常を体験できるいい機会でした.

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 (カヤックの様子)

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(タレントショー後)

【ワシントン】

ワシントンに到着してからは,プログラム終了までの行程が光陰矢の如く過ぎ去っていくのを感じました.大部分が自由行動で,グループで,あるいは個人で,ジョージタウンや,スミソニアン博物館,ホワイトハウス,ペンタゴンシティなどを訪れて,ショッピングや食事を楽しんでいました.中にはコースつきレストランを予約している人もいました.

また,プログラムの一環として,日本大使館に行きました.このプログラムのリーダーを務めた人が,徹夜で準備をしてくれて,本番はサブリーダーと一緒にすばらしいプレゼンをしてくださいました.

【最後に】

一番大変だったのは,私の場合もちろん英語でのコミュニケーションでした.現地の人のナチュラル・スピードの英会話についていくことがなかなかできず,言いたいことも言えない悔しさも感じる一方で,中高の時の英語大嫌いだった自分と比較するとだいぶ良い方に変わったなと嬉しくもありました.

このプログラムの良いところは,担当してくださる現地の大学生や大学院生,博士たちがとてもすばらしい人格者たちばかりでした.驚くことに,現地の学生は日本の文化や言語にも十分精通していて,とても話しやすかったです.その上プログラムが緻密に練られていて,朝から晩までとても充実した日々がおくれるということです.おもてなしは想像以上でした.日本でも留学生に対してより素晴らしい対応をするべきだと心得ました.

アメリカを訪れて思ったことは,見知らぬ人に気兼ねなく話しかける風潮はやはりよいものであるということです.日本のように見知らぬ人に話しかけられても無視し,話しかける側が異端視され,そして自分の狭いコミュニティでしか活動しないというのは,人生というものが非常に短く,無駄にすべき時間など一秒たりとも無いことを考えると,損であると思いました.

私は,このプログラムの間,もうこの時間は二度と戻ってこないと思い,一日一日を大切に,後悔しないように生きてきました.4月にこのプログラムに参加すると決心した自分を褒めたいです.お世話になった方々,学生の皆様ありがとうございました.またいつか訪れます.

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(集合写真)

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