オックスフォード大学エクセター・コレッジ夏季講座 体験談1
体験談1 2013年度参加 理工学部2年 K・N さん
“このプログラムでは、新聞を読み、先生方や記者の方の講義を受ける以外にも、
書く、話すことを通して自ら発信する機会がたくさん設けられていました。”
【現地での様子】
オックスフォード大学のエクセター・コレッジでの夏季講座は“Journalism, Politics and Culture”というテーマで、2週間にわたって行われました。授業は月曜日から金曜日までの10日間、午前中はジャーナリズム中心の授業で、午後は英語の授業を受けました。ジャーナリズムの授業を担当してくださった先生は、「The Guardian」や「The Times」の元記者でした。授業以外の夜や週末は、オックスフォードの街を観光したり、パブに行ったりして過ごしました。また、10日間のうち1日は日帰りでロンドンへ行き、「The guardian」と「The Economist」のオフィスを訪問し、記者の方たちのお話を伺い、夜は観劇に行きました。
プログラムの参加者は早稲田、慶應、東大、上智の学部1年生から大学院2年生までの16名でした。
日本人の学生だけのプログラムなので、英語を使う機会が少ないのではないか、と不安でしたが、参加者のうち何人かは帰国子女でしたし、TAのオックスフォード生2人も常に一緒にいたので、授業外でも英語でコミュニケーションをとることが多かったです。
授業がある日は、BBCのラジオ「Today Programme」を聞くことから始まります。30分間ラジオを聞いたあと、午前の授業が行われました。まず、朝ラジオで聞いたニュースについて議論し、それから、ジャーナリストに必要な素質やインタビューの仕方、イギリスの新聞や政治、経済などの講義を受けました。午後の英語の授業は、外国語としての英語の授業ではなく、英語で“国語”の授業を受けているような感覚でした。内容や語彙が難しい新聞記事を読み、一語一語全て理解しようとするのではなく、おおまかな内容をつかむ練習をしたり、ディベートをしたり、観劇の事前準備として、演劇やシェイクスピアについて学んだりしました。
このプログラムでは、新聞を読み、先生方や記者の方の講義を受ける以外にも、書く、話すことを通して自ら発信する機会がたくさん設けられていました。授業の中で、劇のレビューや、授業の中で印象に残ったことについて作文をいくつか書きました。書いた作文については、TAや先生から、英語が正しいかどうかはもちろん、どのような構成にしたらより伝わりやすい文章になるかなどのアドバイスを受けました。
また、普段から、先生の講義を聴くというよりは、私たちの意見を求められることが多かったです。学生の意見から話が展開し、ときには議論の中で先生と私たちの意見が衝突することもありました。これは、先生方が純粋に私たち日本人の学生の考えを知りたい、と思ってくれていることが伝わってきたからできたことだと思います。
【最後に】
エクセター・コレッジ夏季講座に参加することで、将来ジャーナリストになりたいという人にはもちろん、そうでない人にとっても得られるものは大きいと思います。このプログラムでは、英語力を伸ばすだけでなく、イギリスのジャーナリズムについて学ぶことによって、多面的な視点を持つきっかけになるからです。私は理工学部に所属しているので、ジャーナリズムや政治についての知識はほとんどありませんでした。でも、帰国してからは、より幅広い知識を身に付けて、毎日のニュースについて自分の視点を確立していきたいと思うようになりました。

